小さな喫茶店で飲む
一杯のコーヒーから
世界と那古野を
つなげる
喫茶ニューポピー
古き良き純喫茶の面影を蘇らせ、四間道の一角で店を営む『喫茶ニューポピー』。蔵造りの建物を眺めながら扉を開くと、コーヒーの香りがふわり。昭和情緒を感じるレトロモダンな空間が目に飛び込んでくる。入口の床にはコーヒーの麻袋が置かれ、その奥には焙煎機も設置されている。このコーヒー豆の焙煎はマスター・尾藤雅士さんの担当。ほぼ毎日焙煎しているという。これらをハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れたコーヒーにはファンも多い。
その中でも、尾藤さんが「ぜひ」と薦めてくれた東ティモール産のコーヒーをひと口いただいてみると、香り豊かで、ほどよいコクと香ばしさが広がる。それでいて、すっきりとした飲み口だ。昔ながらの “名古屋っぽいコーヒー“の趣きも感じさせながら、どこか新しい。そんな不思議な魅力を備えている。聞けば、この東ティモールのコーヒーはティピカという品種で、香り高さと独特の甘み、コーヒー本来の芳醇な香りを含む酸味が特徴で、病害虫に弱く生産性が低いため、栽培に手間のかかるコーヒー豆なのだとか。
そんな東ティモールのコーヒー豆とどのように出会ったのか? それには少し長い時間がかかったのだと、尾藤さんが語ってくれた。
銅製のポット、ドリッパーを用いてハンドドリップでコーヒーを淹れる尾藤さん。入口近くにはコーヒーの生豆が入った麻袋が。これらを丁寧に焙煎する。